Secret Ninja Blog

Customer Experience Senior Directorしてます

2020年は仕事で何をしたか

備忘録的な。特にメモもしてないので、いろんなことを忘れてしまっている気がする・・・

採用活動

チームの人数が17人になった。 今年は、日本で4人、UKで1人の採用を行った。

そのうち、

  • Customer Reliability Engineer (CRE)
  • Developer Relations (DevRel)

の二つのロールをチーム内に作った。

CREについては、トップダウンで作ったロールというよりかは、ボトムアップで作ったロールなので、他チームとの働き方も含めて少しづつ成果を出しながら、データの観点でCS/Product/Engineeringに頼られていくことで、役割を発展していければいいなと思う。

Ref. Customer Reliability Engineer (CRE) 採用開始しました! - CDP(カスタマーデータプラットフォーム)のTreasure Data

また、DevRelについては、今年は社内教育コンテンツの充実化のミッションがあり、E-Learningのシステムでの教育コンテンツ作りをメインに取り組んでもらったので、来年からもうすこしDevRelっぽいユーザのことを考えた取り組みをしていきたい。

EU圏の採用は、土地勘がないので何をしたら良い候補者がくるのかがわからなかったので、Resumeを全部読んでタイトル名をちょっと変えたりして候補者に変化があるかを確認するなどをした。 採用のたびに思うが、候補者の捜索とかをしてくれるRecruterの良し悪しでこの辺の苦労さがだいぶ変わる。

Ref. サポートエンジニアの採用活動: 候補者を見つけるには - Secret Ninja Blog

あとは、チーム内で今年は二人男性で育休を1ヶ月取得しました! 安心して、休める環境づくりというのも大事だと思うので、休みを自由に取りやすい環境をつくっていきたいですね。 (その他にも会社からは、子供の保育のための有給とかもあります)

ユーザ層に合わせた取り組み

TDの顧客はざっくり3つの層に分かれている。

  • 作業者(TDを日々触るような人たち)
  • マネジメント(TDを使ったプロジェクトを管理したりする人たち)
  • エクゼクティブ(会社の経営層とか役員とか)

それぞれの層で、会社の規模などにも応じてやるべきことが当然違う。会社の社長に、TDの速度が100倍速くなりました!といっても、何も嬉しくはなく彼らにとってTDの機能が何かということはある種どうでもよくて、 自分たちが使った経費に対して成果がどれだけあがったかを見せなければサービスを使う価値がない。マネジメントにとっても、エクゼクティブに出す成果を出すための施策とその施策を実現するための機能が必要になる。 つまりは、それぞれのユーザ層に合わせた様々な取り組みが必要だということだ。

TDでは、カスタマーサクセスが主にこのマネジメントとエクゼクティブ向けの取り組みを中心としており、サポートが作業者を支援しているという枠組みになっている。(もちろん相互に助け合っている) その中で、TDを上手く使いこなしてもらうためのエデュケーションの場として、BizDevチームがトレジャーアカデミーという有償トレーニングを企画することになった。

トレジャーアカデミー - CDP(カスタマーデータプラットフォーム)のTreasure Data

このTreasure Academyのコースで、TDの初級編と上級編の冊子とスライドを担当して作った。また最初の半年くらいは月2回くらいのオンライン講師をしていた。 TDのユーザのスキルレベルの底上げをすることで、よりプロジェクトが円滑になる支援になれば良いと思う。一方で、受講者のレベルもまちまちなので、まだまだコンテンツが足りないというところもあるので、そのあたりの課題は残っている。

あと、このコンテンツの英語化をしたりした。来年から英語圏でもローンチできそうなので、良いことだ。

来年はサポートに問合せてくるユーザさんに直接ヒアリングをしたりして、彼らを上手く支援できる施策ができると良いかなと思っている。

RFP(Request for Proposal)/ MSA(Master Service Agreement)

最近は、RFP(Request for Proposal)や MSA(Master Service Agreement)のレビューをすることが多くなってきた。RFPとは要は、顧客がCDPのプロジェクトをするにあたって機能要件や非機能要件をまとめたドキュメントで、MSAは契約書の条件だ。 これらには、サポートに対するSLAなども当然含まれていて、想定されるPricingに合わせたSLAとかP1のチケットの条件とかが色々書いてある。 こうした条件の要望が新規顧客や見込み顧客から色々上がってくるので、現状サポートが取りうる範囲のことで書き直すということをしている。

日本では、RFPをパワポとかワードで個別に管理したりしているように思うが、グローバルではRFPIOというサービスを使って管理している。これを使うことで、設問に対する担当を決めたりとか、過去の類似の設問とその回答を見つけたりとかが簡単にできるので非常に便利。

RFP Software - Request for Proposal Tool for RFP Response Automation

基本的にはグローバルの顧客のMSAは色々細かく突っ込まれることが多いので、全部英語でのやりとりというのがなかなか辛いところがある。特に契約書なので、曖昧な表現をなくすようにいろいろなオフィシャルページを参考に表現を直したりすることが多くて、一つ一つに色々時間がかかってしまう。 これまでけっこうゆるふわに、サポートはしっかり皆様から評価されてるので安心してください!!っていうスタンスで乗り切ってきたが、そろそろ来年にはMicrosoftやServiceNowとかを見習ったきっちりとしたエンタープライズなサポートSLAの定義とかをちゃんと準備しときたい。

Day to Dayのサポートをしなくなった

JP SupportとUS/EUにメンバにそれぞれリード/マネージャーをお願いして、Day to Dayのサポートチケットをほぼほぼしなくなった。 チームメンバを信頼してお願いするというのは大事だなと思うところです。 その一方で、直接のレポートが少ないことをいいことに、会話不精がでてしまって可能な限りMTGとかをしないで生きてたいタイプなので、会話量が減ってしまったのは良くないなと思いつつ、いろんな人と話す機会は増やしていきたい。

本質的には、Directorなので、ちゃんと方向性を指し示すというところをしっかりやっていかなければいけないが、色々会社の状況も変わったり、会社のメンバも急激に増えたりがあったので、 交通整理をすることの方が多く、なかなか方向性を指し示していくことができていないので、その辺りは来年は頑張っていきたい。

会社の人数がだいぶ増えたのに伴ったコミュニケーション

1-2年前は250人くらいだった社員数も今は500人くらいいるので、様々なコンテキストを知らなかったり、タイムゾーンの差によるコミュニケーションの欠如だったり、考え方の違いだったりというものが当然生まれている。 今年はその辺りのGapを認識する年で、どうやったら下手くそな英語で上手くそれを埋められるのかを考える年だった気がする。結局のところいい答えはでていないが、ちゃんと人に合わせた手法でコミュニケーションをするのが大事というのは当たり前というところに落ち着いた。 Zoomで話したり、Confluenceで色々書いたり、困っているところをこまめに助けたり、外堀から埋めていったり、奥の手でいろんな人に手伝ってもらったり、様々な方法でコミュニケーションをした気がするが、ただ単に口うるさい人になっただけな気もするので、 来年はもうすこし優しい人間としてコミュケーションをしていきたいと思うところだ。

あとは、情報共有のためのセッションなんかを英語でもう少し増やしていきたい。僕個人としては、誰がどんなことをしていて、どんなお客さんとどの国で取り組んでいるのか、なんていう話を聞くのは楽しいことだし、そういうことに社員全員が興味を持っているに違いないと思っているので、お客さんの話はもっとしていきたい。そのためにはいろんなところの会話に首を突っ込みつつ情報収集をしていくのは引き続きやっていきたいところだ。

その他にも、会社全体でのリモートワークのやり方みたいなトレーニングはもっと策定していかないといけないところもあるので、そういった手伝いもちょこちょこしつつ働きやすい会社であるようなサポートをしていきたいと思う。

Enterprise Fluentd SupportでCTC Americaさんと取り組みを始めた

以前、Fleuntdの商用サポートを取り組んだ時期があったのだが、CDPのビジネスにフォーカスするために商用サポートの新規取り組み自体はやめてしまった。 とはいえ、Fluentdが様々なプラットフォームで普及していく中で、グローバルからの引き合いも来るので、CTC AmericaさんにグローバルでのFluentdの商用サポートはお任せして、TDは彼らの裏で支援するような取り組みを始めた。 それにあたって、Fluentdのサポートについての情報共有なんかをCTC Americaさんと一緒に始めた。

fluentd.ctc-america.com

Fluentd自体もキャッチアップもいつも片手間でやっている感じだったので、色々カバーしてくれる人や会社さんが増えてありがたい。

毎月のリリースノートのレビュー

雑多のこととして、毎月のリリースノートをレビューしている。ドキュメンテーションチームがリリースノートを書くのだが、全てのリリースをプロダクトチーム(ドキュメントチームはプロダクトの中の一チーム)が管理しているわけではないので、 軽微な機能追加とかは特にリリースノートにかかれないケースなどが過去にあった。これは、社内のプロセスが上手くできていないところがあったがゆえだが、そこらへんの整理を開発チームとプロダクトチームでやってもらうまでの間は、 社内にある過去一月のリリースチケットを全部レビューして、毎月のリリースノートに抜け漏れがないかをチェックしていた。 最近はその辺りのプロセスがちょっと改善してだいぶ抜けを見つけることがなくなったので、良いことだった。 (後方互換性が壊れるような修正や顧客にすぐに影響があるようなリリースというのは事前にアナウンスなどあるが、例えばクエリの関数追加などのリリース時に知っていなくても影響がないことは事後のリリースノートでの報告であることが多い)

ここら辺のモチベーションとしてはどちらかというと、開発チームがめっちゃ頑張ってるので、それをちゃんと伝えるところまでしないと努力に対して不誠実だと思っているからだけれども、とはいえ片手間でやるには大変なので良い仕組みを今後も考えていきたい。

最後に

他にもパブリックな場所では書きづらいこととかも色々やった気がするが、まあパッと思い出せないので大したことはしていない気がする。 来年もまた色々面白いイベントがある気がするので、頑張っていきたい。

全てのTDユーザが彼らのミッションを滞りなくできるようにあらゆる手段でサポートしていくのが、本質的な僕のチームの役割なので、来年はそれらをちゃんと数字で見えるようにしていきたいところ。