『Belonging At Work: Everyday Actions You Can Take to Cultivate an Inclusive Organization』を読んだ。
雑感
DEIB
Diversity & Equity & Inclusionは、それぞれが独立した概念ではなく、相補的で一連のプロセスのようなもの。
- 多様性（Diversity）は、異なる個人、グループ、コミュニティが存在する環境を指す。多様性によって、ダイナミックで革新的、かつ生産的な組織を形成するためには「インクルージョン」の概念を導入する必要がある。
- インクルージョン（Inclusion）は、多様な人々が互いに尊重し、支援し、評価し合える環境を作り出すための方法
- 公平性（Equity）は、従業員の公正な扱い、アクセス、機会、昇進に基づいています。また、公平性を実現するために、職場での構造的な障壁を特定し排除する取り組みも重要です。
要するに、公平で包括的な職場環境を構築し、全ての従業員の参加と貢献を尊重していくことで、DEI(B)を実現していくことができること。
バイアス認知
全ての人が何らかのバイアスの認知に傾向がある。その測定ののためのツールが下記。
Tips:
自分自身の意図に対して、ある人やグループが傷ついたり、不快感を示したりしたとする。このとき、自分の意図を説明したいかもしれないが、防衛的な立場をとることは控えてください。 自分自身の行動、言葉、あるいは非言語的な合図が与える影響を判断できるのは、他の人あるいは他のグループだけであることを忘れないこと。反応するのではなく、一旦立ち止まって、共有されていることに深く耳を傾ける。自分の意図の影響について学んだことを振り返り、自分の無意識の偏見にもっと気づくように努力する方法を確認する。
Inclusive Leadership
Inclusive Leadership（包摂的リーダーシップ）は、組織やチームにおいて包含性を促進し、多様なメンバーが参加し、貢献し、成長することを重視するリーダーシップスタイル。包含性は、異なる背景や経験を持つ人々が平等に扱われ、尊重され、認められる環境を作り出すことを指す。
例えば、トヨタ式でなぜ？と5回か繰り返すことで原因分析をするケースがあるが、なぜ？は相手によってはネガティブに捉えたり自分に対する攻撃と感じてしまうケースなどがある。 そうではなく、どうすれば分析、つまり、今後何をしたら類似の問題を防げますか？、などのようにPositiveでHow/Whatなどを使う、など細かいことだとしても一つ一つ気をつけていかないといけない。
感想
本書は、自分自身の思い込みを覆し、私たちが暮らし、働く環境について考える助けをしてくれる。著者の意見に賛同する必要はなく、著者の視点を理解しようとすることで、これらの問題をよりよく理解するための示唆を与えてくれる。
