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Zendesk Relate 2018 を通しての所感とカスタマーサポートの将来とは? (Zendesk Relate 2018 vol.1)

2018年11月12~14日にてサンフランシスコで行われたZendesk Relate 2018に参加しました。 Zendesk Relateは、毎年Zendeskのカンファレンスになっており、今年は1000人以上の参加者が集まり、Customer eXperienceに関するセッションが行われます。

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今年は、Zendeskがプロダクトの製品紹介色は強くなったようですが、Zendeskが描くカスタマーサポートの像の先とそしてそこにあるCustomer Data Platformがどのようなものかを 思い描くことができる内容でした。

この記事では、3日間のセッションの内容の通して感じたZendeskへの所感と、またそれぞれのセッションの内容の振り返りや、新機能をトレジャーデータだったらどう使うか、そして最後にZendeskの描くCustomer Data Platformとトレジャーデータ が描くCustomer Data Platformについて紹介していきたいと思います。(長くなりそうなので、複数回に分割します。)

Relateを通してのZendeskに対する所感

Zendesk Relateでは、Keynoteで、Zendeskの3つの新プロダクト(Zendesk Sunshine, Zendesk Sell, Zendesk Explore)がアナウンスされました。

これらのアナウンスを通して、ZendeskがサポートのためのCustomer Support Platformという位置づけから、Customer Data PlatformまたはCustomer eXperience Platformへと進化しようとしているという印象を受けました。

これはどういうことかというと、Zendesk自体は元々、Zendesk Supportのチケットベースのサポートシステムを中心として様々な機能が成り立っていました。 この構造により、Zendeskの様々な機能がTicketに紐づいており、現在の多様なプロダクト群(Zendesk Guide, Chat, Talk, Connect, etc...)との連携をスムーズにする上での負債となってしまっている状況があるように個人的には感じていました。

例えば、Zendesk SupportにはOrganizationというグループがありますが、これのグループの分け方というのがEmailドメインベースでの分別になっていたり、ユーザの顧客情報を設定する柔軟なスペースがないために、User Fieldという機能を使って大量のフォームを管理する必要がありました。 そのため、自社サービスにもアカウントという概念があり、そちらでもユーザのグルーピングがある場合に、Zendeskと自社サービスとの間でのグループ単位の管理が難しい状況でした。Zendesk Guideで特定のグループに対してPermissionを付与したいみたいなことが煩雑という点などが挙げられます。

その他にも、Zendesk Connectというプロアクティブなコミュニケーションができるプロダクト(僕は使っていないのですが)があります。これを使うことで、特定のユーザセグメントに対してサポートやカスタマーサクセスがメッセージを自発的に発信することで、プロアクティブなサポートができます。このためにはユーザ情報を元にセグメントを作る必要があり、より柔軟なユーザ情報を管理する仕組みも必要でした。

Zendesk Sunshineはこのレガシーな構造を打破するために、Zendeskのプロダクト群の下のレイヤーに新たなCustomer DataのLayerを追加することにより、柔軟な顧客データ管理を実現しようとしています。

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このZendesk Sunshineは主に、ユーザ情報を管理するProfile, ユーザの行動イベントを管理するEvents, ユーザ以外の様々なオブジェクトを管理するObjectsの3つのコンポーネントによって成り立っています。 つまり、Zendesk Sunshineを持つことで、Zendeskでは、ユーザが自社サイト内外でこれまで何をしていたのか、どんな嗜好を持って、どんな経歴を持って、どんな風に接した方がいいのか、そして自社のサービスはどのように顧客と関連しているのか、そういった顧客を中心とした様々な顧客情報を一元的にZendeskで管理できるようになっていこうとしています。

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この機能によってどのような変化が起きるでしょうか?

ZendeskはCustomer Experienceという言葉をよく使いますが、Zendeskは顧客とのコミュニケーションを主体とし、コミュニケーションのサイロ化を解決するためのCustomer Experience Platformになろうとしているのだと思います。

あるサービスを使っているときに、同じ会社であるにもかかわらず、Aさんはこう言っていてBさんは違うことを言っている、というような経験はないですか? なぜそうしたことが起きるのかというと、一人のユーザに対してのコミュニケーションが人や部署や利用する社内サービスが違うことによって、ユーザについて知っていることが異なっており、情報の齟齬により自社内ですらコミュニケーションの方向性の齟齬が生まれてしまっているからだと思います。

ユーザが利用しているのは自分たちが提供する一つのサービスなのだから、統一されたコミュニケーション戦略を持ってサポートやセールスが会話をし、そしてユーザの顧客体験を向上させていくことが誰もがやりたいことです。

Zendeskはこの顧客体験を実現できるプラットフォーム = Customer Experience Platformになろうとしているのではないかと思います。

カスタマーサポートの将来

さて、Customer Support PlatformであるZendeskがCustomer Experience Platformに進化したときに、カスタマーサポートにどのような変化が起こるでしょうか?

今までカスタマーサポートは顧客からの問い合わせに対して対応するリアクティブなサポートを中心として発達してきていました。 しかし、顧客の体験を全社で統一していくと考えると、カスタマーサポートは単なる一つのお問い合わせ先ではなく、カスタマーエクスペリエンスについて考える部門である必要があります。

つまり、顧客がどうしたらより自社サービスを使ってくれるのかを考えるカスタマーサクセスであり、顧客からのコミュニケーションから新たな案件を見つけ出すセールスであり、 顧客が求める本当の機能を考えるプロダクトでもある必要があります。 このような様々な切り口から顧客のことを考え、そして様々なチームと協力し、顧客を自分たちのサービスのファンにし、そしてビジネスの成功を担う、 そんな役割をカスタマーサポートが担っていくのだと思います。

日本中でそうしたサポートが増えていったら楽しそうですよね!

おわりに

この記事ではZendesk Relateの全体を通して僕が感じたことを書いています。 個人の感想である点はご留意ください。 セッションの内容については別記事に掲載します。

トレジャーデータのサポートでは、上記に加えてエンジニアリング力ももっている方を募集していますので、ご興味がある方はぜひお声がけください。