宮城の小・中学生向けのプログラミングコンテストの「みやぎプロコン」のスポンサーとして、トレジャーデータから一作品に賞品と賞状を贈呈をしてきた。
下記にてノミネート作品が見れる。ここで掲載されている画像からさらにクオリティを高めてきていて、素晴らしいなあーと思う限りだった。
今回のノミネート作品の多くは、身の回りの課題を解決する作品・人に楽しんでもらうための作品が多かった。
例えば、
- お母さんがいつも薬を飲み忘れるから、飲み忘れないように薬を曜日ごとにお知らせしてくれる作品
- おじいちゃんの足腰も弱っているので、安心して暮らせる家を作った作品
- etc.
参加者のプレゼンテーションをききながら、最近の若者は良い子すぎや・・・と目頭が熱くなるばっかりだった。 また、自分自身の課題に対して作って終わりではなく、難しかった点にどう取り組んだか、今後どう改善したいか、というプレゼンもしていて、皆さんとても素晴らしい発表ばかりだった。。
さて、そうした素晴らしい作品の中でも今回は、トレジャーデータ賞として「私が将来つくりたい家」を選ばせていただいた。 この作品は、光センサで、部屋が暗くなると自動でカーテンが開いたり、ソファーが自動でベッドになったりするスマートホームだ。
甲乙つけ難い素晴らしい作品たちの中でも本作品を選んだ理由として、参加者の中で唯一「自分の夢は建築士です。将来作りたい家を作ってみました。」という話をプレゼンテーションで伝えていた点がある。
プログラミング・エンジニアリングというものは、それ一つが職種になるというよりかは、あらゆる場所の裏側に存在している。 しかし、現在の世の中の多くは、職種には専門性(医者・建築士・獣医・etc)があり、プログラミング・エンジニアリングとは隔離された社会になっている。 例えば医者が困っていることを解決するには、医者がエンジニアに開発を依頼してシステムをつくらなければならない。 開発をするエンジニアは医療のことを詳しく知っているか、というとそうではないし、医者がシステムのことを知っているかというとそうではない。 その結果、システムが医者の業務や医療を考慮された設計になっておらず、使いにくいシステムが生まれるし、医者自身が言葉にできない本質的な問題があったときにシステムとして解決されないようなことも多くあると思う。
みやぎプロコンを通しても感じることだが、これからは多くの人が当たり前にプログラミングというものを理解し、ツールとして使いこなしていくことができる世の中になっていくと思う。 その際には、プログラミングができる医者・プログラミングができる建築士、といった各職種の専門性とプログラミングを掛け合わた人たちが、これまでと違った観点での仕組み作りができるようになりより良い社会を作っていけるのだと思う。
上記のような考えがあり、まさにそれを将来体現してくれるであろう「私が将来つくりたい家」を作った方にトレジャーデータ賞を贈呈することにした。
これからもみやぎプロコンのようなコンテストが増え、子供も大人も当たり前にプログラミングと接して、様々な課題を見つけ出し、考え悩み、そして解決に向けて取り組んでいってほしいし、そのために僕自身も何か貢献できたら嬉しいなあと思う1日だった。